いつまでも更地のままでも淋しいので、ひとまず記事を書いてみましょうか。
初回は私の人生の大半を形成している「カメラ」について。
いつからカメラが好きになったんだろう
現在まで続いているカメラ好きの発端は多分2008年の終わり頃。
某雑貨店のような書店で小さなトイカメラを何気なく買ってみたことでした。
それまではデジカメ(コンデジ)をイベントの時に持っていくくらいで
写真に関しての意識はそんなに高かった訳ではなかったのですが、
小さなカメラと、その筐体に収まりきっていない小さなフィルムで
一体何が撮れるんだろう? と、一週間ほど持ち歩きながら
日常のありふれた風景を撮りあつめました。
そのカメラが「ハリネズミカメラ」という名前で、
使っているフィルムが「110フィルム」ということさえ
全然把握していなかった頃のことです。
「こんなヘンテコなフィルム現像してもらえるのか?」と
半信半疑で近所のヨドバシカメラに持っていきました。
店員さんはあたかも当たり前のように現像を受付してくれて、
数日後、撮った写真を持ち帰って、
当たり前の風景がドラマチックに描かれていたのを見て
私は写真が大好きになったんだと思っています。
110フィルムはフィルム自体が小さいので画質は正直悪いです。
ザラザラした質感で、しかもおもちゃのカメラで撮影しているので
くっきりはっきり写るものではありません。
でも、それがかえって良かったんです。
夢の中の風景のようなボヤっとした写り方と、
フィルムで撮影していることによる色彩が
なんとも言い得ない感情を揺り動かしました。
今どきの言葉で言えばエモい瞬間でした。w
110フィルムから「普通のフィルム」へ
それから何本か110フィルムで撮影を行いましたが、
私がカメラを入手したちょうどその頃は
各メーカーが110フィルムの生産終了を発表した頃でもありました。
「もっと普通のフィルムで撮影したいな」と思った私は
35mmフィルムを使用するHOLGAを入手しました。
トイカメラの王道とも言えるHOLGAですが、
35mmフィルムのHOLGAは結構普通に使えるカメラでした。
ダイヤルでジージーとフィルムを巻き上げる感覚なんかは、
小学生の頃に遠足に持って行った「写ルンです」を想起させました。
しかし、逆にいえば普通すぎて物足りない。
折角フィルムで撮るなら「らしさ」が欲しい。
細かく設定ができる一眼レフカメラなら実現できるのか?
いろいろ思考を巡らせ、中古市場を見て回り、
気づけばフィルム一眼レフとレンズのセットを入手していました。
ここでデジタル一眼レフを入手していれば近道だったなと
今になってみれば思うのですが、
20分の1くらいの予算で入手できるということで、フィルムにしました。
その頃使っていた機種がNikon F60D、
レンズはSIGMAの28-200mmくらいの高倍率ズームでした。
結構かさばる組み合わせでしたが、
「思った通りの設定ができる」ということで
どこかに行く時には必ず持っていっていました。
絞りやシャッタースピードの考え方も、
撮りながら試しているうちに身につきました。
その頃にはありふれていたものが、今では遠い昔になっていて
「日常を撮影する」ということの意義を、
当時の写真を見返すと強く感じます。
自分で画を得る「自家現像」の楽しみに気づく
35mmフィルムを使用するようになって、
ネガカラーフィルム以外にも、モノクロフィルムや
リバーサルフィルムという選択肢が選べるようになりました。
当時は36枚撮りフィルムが1本500円くらいと
今では考えられないくらい安かったのですが、
それでもたくさん買おうとすると値が張るので、
ヤフオクで期限切れフィルムをよく入手していました。
やがて、モノクロフィルムは自分で現像できることを知り、
器具と薬品を揃えて、自分で現像するようになりました。
最初は恐る恐るやっていた作業が、回数をこなして慣れてくると
自分で撮った写真を自分で得るというのが楽しくなってきて、
フィルムでの撮影は専らモノクロを使うようになりました。
さすがに紙焼きまでやるとなると暗室が必要になりますが、
フィルムの現像だけなら必要ないので、
一時期は年間で100本くらい撮っていたこともありました。
「手作り」「アナログ」ということにこだわり始めて、
Nikon New FM2を入手したのもこの頃のことです。
デジタル一眼レフとの出会い
大学を卒業して就職したのは着物の会社でした。
カメラや写真撮影は好きではありましたが、
プロカメラマンになるという発想は全くなく、
また、自分がそういう仕事に向いているとも思っていませんでした。
着物も好きだったので、着物の会社を選んだに過ぎませんでした。
しかし、その会社で写真館事業を始めることになり、
気づけばその新規立ち上げメンバーに選ばれていました。
「着物の会社に入ったら、カメラマンをやることになった」
というと、畑違いすぎて退職に踏み切る人もいそうですが、
たまたま私はカメラも好きだったので、
好きなこと2つに一挙両得で触れられるようになったのです。
仕事で使用するのは、当然デジタル一眼レフ。
会社のものがあるので個人で用意する理由はありませんでしたが、
無理矢理理由を正当化して自分でも買いました。
EOS 60Dに18-105mmレンズのセットだったと思います。
撮影した写真がすぐ見られるのは便利だなと感じました。w
デジタル一眼レフ購入後、フィルムも撮らなくなってしまった訳ではなく、
父の使っていたPENTAX SPFを貰ったりして、細々と続けていました。
レンズを買い足したり、ストロボを使ってみたり、
細々とした周辺機器は増えましたが、
デジタル、フィルム双方にそれぞれの楽しみを見いだす姿勢は、
今も変わっていません。
転職、そして現在
カメラマンとして有意義な仕事を続けて10年以上が経過していましたが、
会社都合で突然転職することになりました。
思えば、「フォトマスター検定1級」なんていう資格も取得し、
延べ1000人以上のお客様の記念日に立ち会ってきただけに、
それが突然終わってしまうことと、
好きな着物とカメラの両方に関われる仕事は他にないだろうということで、
とても残念に思ったことをよく覚えています。
1ヶ月ほどの転職活動を経て、運良く現在の会社に拾ってもらえました。
転職先の会社は、なんと着物とカメラ以外にも
私の好きなものの知識がもっと広く活かせる会社でした。
一歩踏み出してみるって大事だなと思いました。
そして現在、カメラマンとしての知識を存分に活かし、
現在の仕事でも写真やカメラ関連の仕事を得意分野にしています。
噂によれば、カメラ関連で新規事業が立ち上がるらしく、
それに向けて準備をするオブザーバー的な役割にも任命されていたりします。
ただ好きで続けていたことで、こんなにも評価されるとは
正直、夢にも思っていませんでした。
プライベートでの撮影も、頻度は下がりましたが続けています。
数年前に子供が産まれて、フィルムでの撮影は億劫になってしまっていますが
(フィルムの価格が爆上がりしているというのもありますが)
子供と出かける時はできるだけカメラを持っていくようにしています。
フルサイズ一眼レフは邪魔になってしまうので、
防水・耐衝撃なコンデジにはなってしまうのですが……w
カメラは廃れない
と、思いのままに自分のカメラや写真に関する遍歴を
思い出しながら書き殴ってみましたが、
正直まだ語れる内容がいっぱいありますね。
フィルム写真について。
モノクロ写真について。
PENTAXについて。
28mmレンズについて。
このあたりはそれだけで1本書けそうなので、そのうちまた書いてみます。
本当にカメラ好きなんだな、自分。
改めてそう思いました。好きです、はい。
カメラや写真の何が好きかと聞かれると困ってしまうところではありますが、
やはり思い出を切り取るという行為が好きなんですよね。
カメラは思い出を切り取る機械で、
カメラというものが発明されて以後、
思い出を切り取る需要が廃れたことは一度もない。
カメラが時代遅れになるときは、
カメラに代わる思い出を切り取る機械が発明されたとき。
これ、今の会社のカメラ研修で自分が言ったやつなんですが、
自分で言っておいていい言葉だなと思っています。w
ちょっと長くなりすぎましたかね。
それではまたお目にかかりましょう。
tkでした。


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